ドリームホーム 99%を操る男たち

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重厚かつシリアス。なのにおしい。

アンドリュー・ガーフィールド主演の社会派映画。おれの中ではマイケル・シャノンのほうがお馴染みです。でも知名度的にはガーフィールドなんだろうか?

若いシングルファザーのデニス・ナッシュ。母と小学生の息子と3人暮らしの彼は不況で職を失い、やがて自宅を差し押さえられてしまう。警察を伴い現われた不動産ブローカーのリック・カーバーは、有無を言わさぬ冷徹さで立ち退きを迫る。やむを得ず、母と息子を連れてモーテルに引っ越したデニス。必死に職を探すが、なかなか見つからず途方に暮れる。そんな彼に仕事を与えてくれたのは、皮肉にも彼を我が家から追い出した張本人のカーバーだった。家族の大切な家を取り戻すためならどんなことでもすると覚悟を決めたデニスは、カーバーの下でモラルを無視した商売に手を染め、大金を稼ぐようになっていくのだったが…。

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見応えはある。中だるみもしない。惹きつけられて最後までグイグイいける。なのに、最後がそれかい、と。終盤までよかっただけに、この結末には個人的にはガッカリだった。いや、予想どおりの結末なんだけどね、どうせならそこを振り切ったラストでもよかったんじゃないかと。きっとふたパターンのラストを用意してたはずで、そこで極悪モードのラストが選ばれなかったということは、やはり大衆の多くは人間とは良心である、なのかなあと意地悪な見方をしてみたり。

この映画の魅力は、なによりも弱者と強者のコントラストだと思うのですよ。世の中のお金を稼ぐ人たちってきっとこうなんだろうなと思わせる説得力がすごい。そして持たざる者にもそうなる理由がある。改めてハッとさせられる。

理想は、良い人のまま成功することに違いないんだろうけど、それを許さないのが資本主義であり人間の欲望なんでしょう。そんな甘ちゃんにガツンと一発、目の覚める映画なのは間違いない。世界はまわる。こんな現実はいかがかな?

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