ネットにあふれる酷評は伊達じゃない!
SAWシリーズでおなじみダーレン・リン・バウズマン監督のサイコスリラー。本作は80年製作の同名カナダ映画のリメイクだそうで。オリジナルは最後にすっきりカタルシスらしいけど、こちらのリメイクはカタルシスの欠片もありませんな(笑)。そこが狙いなんだろうけど!
新居でパーティーを開く夫婦とその友人たち。そこへ銀行強盗に失敗した3兄弟が現れ人々を監禁する。兄弟たちは母の所有する家に戻ったのだが、夫婦がその家を購入したことを知らなかったのだ。兄弟の末っ子は逃走中に撃たれて重傷だが、人質の中の医者が治療をすることに。やがて家の元の持ち主である母親が、娘を連れてやってきた。この母親こそ、残酷な本性を持つ一家のボスであり、監禁された人々を恐怖に陥れる。果たして一家の正体とは…。
マザーズデイ – allcinema
いやあ、これは前評判どおりの胸糞ですねぇ(笑)
ただ途中から胸糞度が下がるというか、そうでもない?となる瞬間があるような気がする。人質チームも訳アリだったりドジっ子だったりで、そんなんならヤラレても仕方なくね?て見放してしまうというか。あれ?おれもサイコパス??(笑)
これ、人質チーム目線で観るから胸糞なだけで、ババアチーム目線で観ると際どいところを潜り抜けてハラハラドキドキですよ。イイ感じで人質チームの女がフルアシストしてくれるし。あれには参った(笑)
あらすじでは冷酷だの残酷だのと言われて散々なババアも、映画の中ではそこまで?と思わなくもない。どっちかっつーと優しさ担当でしょ。娘ともども。まあババアはアイデンティティで何度も観てるっていうのもあるけど。それにいろんなホラー系ゾンビ系スリラー系観てるとね、どういうわけかそっち目線で観てしまうというか。第三者目線的なやつ。個人的にはホラー要素皆無、バイオレンス要素ちょっぴり、精神的スリラーが大部分を占める感じでしょうか。M属性との親和性は大です。
内容はそこそこ悪くないとして、気になったのは配役ぐらいかなー。浮気者の旦那さん、あーフランク・グリロか、パージとかウォーリアーでタフガイ役ばかり見ているせいか反撃ノーサンキューなのもねぇ、人質チームの中で1番顔ガタイともに良いのに違和感ですよ。いや、だから格闘してくれと言ってるんじゃなくて、もうちょっと言いなりになりそうなやつを呼んで来いって話です。ほぼ脇だからどうでもいいっちゃいっか。
最後も人質チームの生き残りがさらなる悲劇に襲われて救いようがないとかなんとか言われてますが、あくまでこれはババア目線で観る映画だから(笑)、そのへん間違えないように。あれでいいのよ。両方とも悪で、それを仮面被ってるかありのままで生きてるかの違いなんだから。考え方によっちゃ偽ってるほうがもっと悪だろ。それにたしか3回くらいババアチームを追い込むんだけど、そのとき確実にヤってないんだから、文句言えないよ。ヤるかヤラレるかのときは確実にヤラなきゃねぇ。よってババアチームの勝ち。
でも最後重体のヤツまで生き残ってるとは。どう考えてもファック中に死ぬ流れだろ!(笑)
胸糞映画を俯瞰で楽しめる人向け。常識のある紳士淑女はゲイリー・マーシャル版マザーズデイを鑑賞しましょう。間違いないよゲイリーは。ひねくれものにはなかなかGOODスリラー!観終わったあとの消耗に要注意!!