我らがジェシー・アイゼンバーグ主演の人間もの。感動しないヒューマンというかドラマティックでもないドラマ。いやー参りましたね。あらすじ読んでも面白くないわけない!ってくらいなのに。どうしてこうなった!!
内気で要領が悪く、驚くほど存在感の薄い青年サイモン・ジェームズ。仕事でもプライベートでも何ひとつ良いことがない、冴えない人生を送っていた。当然、秘かに想いを寄せるコピー係のハナにもまるで相手にされないサイモン。そんなある日、彼の会社に新入社員がやって来る。期待の新人と紹介されたその青年は、サイモンとまったく同じ容姿をしていた。おまけに名前はジェームズ・サイモン。すっかり混乱するサイモンをよそに、人当たりの良いジェームズはどこでも要領よく立ち回り、すぐに周囲の人望を集めていく。そんなジェームズのペースに巻き込まれ、ますます自分の居場所がなくなっていくサイモンだったが…。
嗤う分身 – allcinema
ながら観がいけなかったのかという気にさえなる。どのタイミングからも引き込まれる瞬間がなかった。触りのアイゼンバーグのナヨり具合をみて「相変わらずうまいよなあ」とつぶやいてしまっただけで。
彼は気の弱いダメンズやらせたら超一流だね。シャイア・ラブーフも似たジャンルではあるけども、あいつはただの冴えないやつ。アイゼンバーグはリアル小心者。等身大のおれたちなんだ!
そんないつものアイゼンバーグに絶大な信頼を寄せたとしても、映画の内容は面白くならない。シュールの上に村上春樹をこじらせたような心の中の描写が多すぎて。ここは点線の吹き出しなのか?とすら思わせる。余計な描写に時間使うなら、もっと印象的なシーンを丁寧に差し込んでいってほしかった。演出なのか分からないが台詞も演出も中途半端だった。
てっきりおれはシュールも分かるインテリ世界の住人で、映画通と呼ばれるあっち側の人間だと思っていたんだけど・・・これならトムクルーズの映画観てたほうが百倍マシだったな、と。
この「、と」みたいな映画なんだよ。ディストピアな世界観がおれと合わないだけだと思いたい。