持たざるものが全てを奪う

Haker
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悪くない、だけど・・・

サスペンスなのかドラマなのか。いやクライム系サスペンスか。主演の彼はどこかで見た系の顔立ち。悪くないです。監督さんはカザフスタンだそうで。きっとそこまで年齢はいってないでしょう、この画の作りだと。悪くないです。

理不尽な社会に復讐するべくネット犯罪に手を染める若者たちを描いたサスペンススリラー。希望を胸にアメリカへ渡った移民一家の息子アレックス。しかし現実は厳しく、定職が見つからない父の代わりに母が銀行で働いて家計を支え、住宅ローンの支払いに悩まされる日々を送っていた。そんな中、アレックスはネットを通じて稼いだお金で大学進学の夢をかなえようとしていたが、母が仕事をクビになったため、アレックスの貯金も住宅ローンに消えてしまう。ある日、ゼッドという男が主催するネット上のブラック・マーケットの存在を知ったアレックスは、腐った社会に復讐するゼッドに心酔し、自らもネットの闇ビジネスに関わるようになる。

持たざるものが全てを奪う HACKER : 作品情報 – 映画.com

中盤まではテンポよし雰囲気よしで上々の滑り出し。だったのにねぇって感じ。良くも悪くも、コンピューター犯罪もの定番の主観目線で淡々に。悪くない。中盤に引っ搔きまわしが入ってエンドロールになだれ込む。全体を通すと本当に悪くない。でも演出が弱かった。お金の制約もあったのかな?カナダ製作??

ピエロがお前を嘲笑うとつい比較してしまうのはご愛敬。するなってほうが無理か。てっきりピエロが後出しだと思えるくらい、そのくらいコンピューターに関わる描写のレベルが低い。というよりもハッカーのか。クリック報酬から始まり商品転売、スキミングにATMアタック。ハッカー的なものを現実に寄せるとこうも地味なものなのかと。でもそこが中東出身監督の拘りにも感じられた。現実路線ってとこで。悪く言おうと思ったのに、結局悪くないに落ち着く。なんで。。。(笑)

でも言わせてもらおう。その現実路線と演出との狭間で。観終わったおれはフワフワしたままになったわけ。Zへの執着と女メンバーの加入、Zをめぐる組織同士の暗闘をもう少し丁寧にエッジを効かせた見せ方をしてくれると、もっと観客に伝わったんじゃないか、インパクト残せたんじゃないか、それこそピエロと双璧になりえたんじゃないかと思った。いかんせんねぇ、現実路線のせいか、演出が弱いのよ。無駄に強調しろってんじゃなく、見せ方。短いカットでも残る印象ってあるじゃん?それをもっと入れてほしかった。

サイバーパンクのピエロと、ネットリアルの持たざるもの。リメイクしてほしいなあ。

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