リアリティー

Reality
(C) Fandango - Archimede - Le Pacte Garance Capital

ホラー?コメディ?いえいえ、2時間耐久レースです。

ボーグマン、ジグザグキッドと良作ざくざくのEU映画が続きましたからね、よっしゃ次はこれ観たろ!と選んだのが、2012年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した本作。カンヌ作品て、どうしてこうも一般大衆にはスッと入ってこないんすかねぇ(笑)

魚屋を営むルチャーノは、「リアリティー」という素人の若い男女の共同生活の模様をOAするTV番組で、一躍人気者になったエンツォに憧れていた。家族からは、オーディションに出ればきっとエンツォみたいになれると持ち上げられ、すっかりその気になってしまっている。
そのうち番組から抜き打ち検査をされているかもしれないと思い始め、街行くスーツ姿の男性を番組スタッフと思い込んだりと、徐々に現実と幻想の世界の区別がつかなくなっていく。家族や友人が心配してセラピーを受けさせたりするのだが、思い込みはさらにエスカレートし、しまいには…。

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ルチャーノがひたすらめんどくさい映画。100%ルチャーノ、ずっとルチャーノ、ほぼルチャーノなルチャーノ満載映画。いや、主人公なんだから当たり前だろっつーかもしれませんが、ほんとひどいルチャーノっぷり。

そのルチャーノが狂気の沙汰で人生ぶち壊して自分の妄想の中で生きていくっつー流れは、正直あーそうですか、と。それでええやん、と。どうしても他人事でしか見られないんすよね。きっと理由はこの監督さんの手腕がマズイわけで、全体的に演出不足編集不足が感じられる。脚本まで書いてるんなら、もっとホラーにもっと狂気にと出来たんでしょうけどね、現実的な線でやめとこうか、リアリティなんだし、という線引きが見えちゃいました。これがイタリアの俊英マッテオ・ガローネ監督の持ち味っつーなら、おれとガローネは合わないんでしょうな。よっぽどイタリアの観光映画であるアマルフィ女神の報酬のほうがマシですよ。

イタリア映画ならアマルフィ。
早くこれを覆すイタリアンな映画に出会いたい。

ジャケットに騙されるなー!!

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