ゴールデンスランバー

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2010年のサスペンス映画。
観終わって一息。あれ?これヒッチコックじゃね?と思って
「ゴールデンスランバー ヒッチコック」で検索すると、
出てくる出てくるレビューの山がw
まぁおれもそう感じたわけだから、このレビューもヒッチコック推しで(照

ある日、青柳は大学時代の旧友に呼び出される。
その日はちょうど日本国首相が地元凱旋パレードを行っていた。
パレード中の大通りの脇道に停めた車内で、簡単な昼食を取る青柳と旧友の森田。
森田が切迫した様子で話し始める。考えろ、そして何が何でも生きろ、と。
大通りで起こる突然の爆発。一目散に車に駆け寄る警官。逃げろと促す森田。
森田の気迫に押され、事態が分からないまま車を離れる青柳だったが、
その瞬間森田の乗った車が突如爆発してしまう。
パニックになる青柳。逃げることしかできない彼はとにかく走る。
走った先で見たものは、自分が首相殺害の容疑者として報道されているテレビ画面だった。
どうしてこうなったのか・・・。彼の行き着く先とは。

ぷはぁー!あらすじだけで相当脳みそフル回転だった(笑)
書いてて思ったけど、やっぱヒッチコックだなぁと。
主人公がとにかくいきなり逃げ場のないどうしようもない状態に置かれてしまう
その先どうなるか、っていうね。この手法はあまりハズレがない気がする。
というか、面白くないはずがないよねっていうことなんだろう。
物語が進むに連れて、情報が何もないところからいろんなものが見えてくる。
観客もその過程を謎解き感覚で観るだろうし、この作品に至っては
学生時代のちょっとした青春が物語をうまく転がすエッセンスになってるしね。
シーマンのシーンなんかはこの映画で一番好きだな。
チョコレートを差し出して、彼女が一言「別れよっ?」って。
おれは女じゃないけどすっげえー分かる気がした。

ヒッチコックで推してきたけど、この映画の良いとこってやっぱ役者さん。
良い役者さんばっか使ってる。飛び抜けて高いギャラの俳優を使ってないからだろうな。
こういう風にバランス良くどんな端役にもしっくりくる配役が出来るのは。
良い脚本に良い監督、安定した俳優陣で終盤までの息を呑む展開。
ほんと申し分ないと思う。面白かった。多くの人は面白いと感じたはず。

ただ。

おれはあまりにもマクガフィンに気を取られたせいか、首相暗殺の裏っかわが
観たくて観たくてしょうがなくなっていた。だから最後の別人になるオチでは
尻すぼみしてしまって、変な違和感が残ったままで終了。
信頼をテーマに推すために出た劇中の”本人かどうか””本物か偽者か”
“知っているかそうじゃないか”その辺のメッセージ性が頭に残りすぎたのもあるかもしれない。

とにかく、いろんなものが消化されずに残ってしまった、そんな気持ち。
それでも全体の雰囲気としては好きです。おすすめです。

最後付けたし。日本映画のCGは、やっぱり出てくると萎えてしまう。どうしてこうなった。

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