ウディアレン映画、本人出てないバージョン。主役のホアキン・フェニックスは、あのherの人。どっかで観たことあるんだよなーて思いながら観てましたけどね、鑑賞後のwikiでおったまびっくり。しかも実はイケメンだったりするでしょ?体系はおっさんなのに。フェニックス一族って聞いて二度びっくりだよ。
アメリカ東部ロードアイランド州ニューポート。この小さな海辺の町の大学に赴任してきた哲学教授のエイブは、“人生は無意味である”との哲学的答えに至ってしまい、すべてのことに無気力となってしまっていた。ところが、そんな悩める中年男に、教え子の優等生ジルは興味津々。さらに夫婦生活に問題を抱える同僚リタからも猛アプローチを受けるが、彼の心は沈んだまま。そんなある日、ジルと立ち寄ったダイナーで悪徳判事の噂を耳にするエイブ。その時、彼の脳裏にある完全犯罪への挑戦という企てがひらめく。以来、生きる意味が見つかったことで、見違えるように気力を取り戻したエイブ。その急変ぶりに戸惑いつつも、ますます彼の虜になっていくジルだったが…。
引用元:映画 教授のおかしな妄想殺人 – allcinema
コメディ!目線で観るとガッカリするけど、三谷幸喜的な作風なんだなと思うと、全然なくはない。ウディアレンの映画って、コメディって言えないのが結構あるよね。三谷幸喜も、喜劇映画と言っておいて、どうもそうじゃないフシがある。コメディと喜劇を主戦場にすると、どうも皮肉や感傷や人生ってものがスパイスで入ってきちゃうんだよなあ。そこが不思議。
でもまあ、ネット上のレビューはどれもうーんな感じでしたよ。ざっと見しましたけど。きっと終わり間際の5分か10分くらいがね、残念なんだろうなあと。ウッディ映画にしろ三谷映画にしろ、大体ラストは誰も不幸にならない、誰も死なないなんて思ってたんだけど、これはあっさり主役が死んじゃうからね。そこはやっぱ残念だった。ラストに至るまでの雰囲気や空気感が好きだっただけに。おれ弱いのよ、何気ないシーンに陽気なジャズって。つまんないシーンでもニコニコしちゃうの。
キレイで上品な批判はここまでにしといて。
終盤の脚本がお粗末。終盤のエマストーンがキチガイすぎて、ウディアレン化がひどい。どもり方までウッディそっくりじゃん。監督がダメ出しして演技指導でもしたんかいな?それを逆切れエマストーンがそのままやっちゃったの?みたいな。たしかにそこは笑っちゃったけどさー。ひどいよウッディ風エマストーン。ウディアレン映画はライトに演じなきゃ。ブルージャスミンのケイトブランシェットはライトにして奥深かったけども。
脚本にケチつけたんだから、おれ案を物申すとすると、判事は死ななかった。けど何かの手違いで裁判官を続けることが出来ず、あの事件はホアキン教授が望む通りの結末になる、みたいなのどう?だから、罪人は罪人、最後はちゃんと罰を受けようねっていうキリスト教的なバッドエンド(死)を迎える最後にしなくてもよくなるんじゃないかと。あとは、フツーに同僚彼女と欧州で理想とは程遠い甘い生活をさせて、彼氏を裏切ったエマストーンには日陰の人生を送らせる皮肉たっぷりな人生の逆転劇で締めくくる、と。
とにかく、惜しい映画だった。そしてコメディじゃなくヒューマン。笑いどころはなし。ただ、人生についての気付きを再確認させてくれる。そこがウディアレンなんだよ。
おい!この邦題考えた配給会社!!
やる気あんのか?邦題のせいももちろんあるからな!