野生の証明

Yaseinoshomei
(C) KADOKAWA

あの角川映画が手掛けたサスペンスアクション超大作!豪華キャスト!!とはいうものの・・・

まぁーいろいろとくたびれましたな。観るのに。140分、後半は特にツラい。こんなに芸達者な役者さんばっか使わんでもよかったんちゃいます?

東北の寒村で大量虐殺事件が発生。唯一生き残った少女・頼子はショックから記憶喪失となっていたが、当時山中でサバイバル訓練を行っていた自衛隊員・味沢に引き取られる事になる。退役した味沢と頼子は地方都市で平穏な生活を行っていたが、予知能力とも言える頼子の持つ不思議な力が二人を巨大な陰謀へと巻き込んでいく……。

引用元:野性の証明 – allcinema

途中までは面白かった。集落の大量殺人事件、自衛隊の特殊工作隊訓練、不思議な能力を持つ少女、そこにブッ込まれる保険金殺人からの官民の癒着から防衛庁幹部の思惑。おいおい、これ全部回収するの大丈夫か?って途中思ったんすけど、まあ約2時間半だから後半怒涛の伏線回収で、見事なまでの邦画最高傑作ってやつを見せてくれるのかと思いきや、まさかの自衛隊との対決。。。

まいりましたなこりゃ(笑)

いや、いいんですよ。ちゃぶ台返し。リアリティなんてクソくらえじゃい、とかね。ハリウッドなんてトランスフォーマーですからね。地球外のメカ生命体が地球でド派手なアクションを繰り広げちゃうなんて、この野生の証明に比べたら可愛いグリム童話みたいなもんですよ。

ただね、トランスフォーマーはもうそれ前提で観てるじゃん。ありえない話前提で。でもこの野生の証明ってさ途中まではリアリティ重視なのよ、不思議少女は置いといて。癒着に疑惑に保険金殺人、集落の謎めく大量殺人、追いかける新聞記者に世論を気にする防衛官僚たち。それなのに、中盤からの本格サスペンスぶん投げの高倉健覚醒、不思議少女の反抗期、自衛隊殺戮部隊化・・・もうね、スーパー放り投げ映画ですわ。そりゃ自衛隊からも撮影協力得られませんわ。織田裕二版トップガンことBEST GUYのほうが100倍マシマシですわ。自衛隊の協力アリだから画の迫力が違うんだよね。和製トップガン、おすすめです。

はぁぁぁあああ(長い溜め息)

もったいない。
この映画って何がいけないんでしょうね。原作?たぶんそう。脚本?たぶんそう。角川映画?たぶんそう。とにかくすごいスケールの映画を!と角川春樹が意気込んだせいで、こんなのが出来ちゃったんでしょうけど・・・そこまでの俳優たちを投入するような脚本かよこれ。。。本あってのキャストなのに、角川映画特有のキャストあっての話は後付けテキトーなのよね。まあ、すげぇー役者さんたちの記録ムービーだと思えば、少しは気持ちのやり場もあるってもんですか。

以上、亡くなってもなお語られるビッグネーム、高倉健の参考ムービーでした。ブラックレインのほうが100倍マシだ!観るなー!!

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